夏の台風、冬の雪害、いつ来るかわからない地震。自然は楽しめるだけのものなら良いですが、ときに脅威ともなります。そしてアウトドア用品は、楽しむほかにも災害時に役立つという利点も持ち合わせています!災害対策として使えるギアをご紹介したいと思います。
<衣類>
雨風や気温低下は、災害時に大事な体力を簡単に奪っていきます。普段も使っているような外出着、コートに加えて、長袖の下着、暖かい帽子、底の厚いブーツ、ウールの靴下、雨具、手袋、ナイロンのズボンなど。冬の天候の敵は雪だから防寒対策をしておけば、と思っていませんか?雪の中で雨に降られることだってありますし、水道管破裂などによる水害だってあるのです。撥水効果の高いウェアがあると心強いでしょう。
<調理>
遊びのアウトドアではゆっくりたき火を熾すなどして楽しみますが、災害時はそんな余裕はないでしょう。いつ安全が訪れるかわからない状況では、燃料もいくらあっても十分とはいえません。ゆっくり調理をするようなものではなく、素早く調理したりお湯を作ったりできるものが必要です。身軽に動けるシングルバーナーの他に、ツーバーナーのものも用意することがお勧めです。火元になるマッチやライターはいろんな持ち物に入れておきましょう。シャリっと擦るタイプ、カチッと押すタイプなどの100円ライターはアウトドアの必需品です。
<水と食料>
水の確保は最重要です。一日に3リットルの水が必要となります。災害が起きたときに上水道がいきていることが確認できたら、すぐ溜めておけるように容器をストックしておいてください。浴槽に溜めることもできますが、飲用にできる清潔なボトルもないといけません。たためる蛇腹式のものだと、使うまで場所をとらずに置いておけます。水が汚染されている可能性がある場合のために、消毒用タブレットやポータブル浄水器があると安心です。煮沸するのが簡単ですが、燃料が不足してはどうしようもなくなります。
業務用食品やコストコにあるような大量の食品など、普通に暮らす分には多すぎると思われるものたちは、備蓄食品として有能なものです。ドライフルーツ、ナッツはバックパッキングの定番ですし、豆やスープの缶詰、オリーブのビン詰め、クラッカー、インスタントマッシュポテト、レトルト食品などは普段のアウトドアでも使えます。食べ物だけでなく、粉末チャイ、ココア、お茶などの飲み物もたくさんあるのですよね。ちょこちょこ買うよりまとめ買いだと安価ですし、賞味期限が近付いたら家で食べればよいのです。
<その他>
一般的なアウトドア用品で、災害時にあると助かるものはまだあります。
停電時や避難場所の暗いところで必要になるライトは、両手が空くヘッドランプが便利です。キーホルダータイプのライトを通常持ち歩いていれば、突然暗がりになったときでも安心です。パラコード、ダクトテープはもはや生活必需品といっても良い便利さです。冬の備えとしては「そり」を挙げたいです。車が出せない、出しても埋まるような状況でも、そりを持って買い物にいけば重たいものを楽に持ち帰ることができます。スキーやスノーシューは外歩きを格段に楽にしてくれます。子供の遊び道具のイメージが強いですが、災害グッズとしても心強いものたちです。
こういったアウトドア用品、災害グッズ(食料、水を除く)は、一つの場所にまとめておきましょう。アウトドアに出かけるときの荷造りもしやすいですし、災害が起きたときも部屋の中をあちこち探さず、簡単に取り出すことができます。できれば楽しいことだけで使い切りたいものですが、備えも大事。いざという時に、あるとないでは違うのです。