前回に続き、アウトドア用品が災害時に使える例をご紹介していきます。それにしても、レジャーであるアウトドアが災害時などいざというときの備えに繋がる―というのは、アウトドア趣味の人にとって朗報ではないでしょうか。アウトドア用品を増やすときに、家族へ「災害対策にもなるぞ!」と言えるのですから!
<水>
洪水や浸水という被害がなかったとしても、断水したり下水道が詰まるなどの不安はあります。ひとりの人が水分補給をして衛生的に生活するのに、最低1日3から4リットルの水が必要といわれています。風呂に水を溜めておけなどといいますが、常時溜めていると入浴できないので困りますよね。水道設備が整っているアウトドア施設も多いですが、折りたたみできるウォータータンクがありますので、遠出の際のことも考えて用意しておくと良いでしょう。飲料用の漂白剤があるとなお安心です。
<食物>
業務スーパーだったりコストコだったりで売っているような、1サイズがバカみたいに大量の食料品なんて、本当にぜんぶ食べるの?要るの?なんて思うこともありますが、備えとしては非常に有用です。ナッツやドライフルーツ、食用オイルにスープや豆の缶詰、レトルト食品など、普段も食べられて携帯食にもなるものがたくさんあります。購入したら小袋に分けてシーラーで封をしておくと、ワンシーズンアウトドアで使って、残ったら日常で消費しつつ防災用品として備えると余りなく食べ切れます。
飲み物もそうです。水のボトルはもちろんですが、溶かして使える茶やコーヒーは軽くて持ち運びやすいのでバックパックに詰めやすいですし、災害時のリラックスに重要になります。
<灯り>
昼間は太陽が助けてくれますが、夜は月明かりだけではどうしようもできなくなってきます。屋内にはあまり届きませんからトイレも不自由です。そもそも雲がかかっていたら世の中すべては暗闇になってしまいます。ひとつの場所にいるのならランタンなどで灯りをとればいいですが、動くときには持ち運びできるライトが必要でしょう。そして持つタイプのライトは手をふさがれてしまうので、用意しておくならヘッドランプがベストです。モグラみたいにトンネルでも掘るの?なんていう人がいたら蹴っ飛ばしてしまいましょう。オシャレな街中を歩くわけではないのです。アウトドアでは効率よく夜の探索ができ、災害時には自分や大切な人の安全を守れる使いやすい装備ですものね。