アウトドアで覚えておくべき[Leave No Trace]-その1

年々興味を持つ人が増えているアウトドアレジャーは、今後もさらに楽しむ人の数が増えていくでしょう。
しかし参加する人の数が増えるのとともに、必ず問題も生じてきます。アウトドアの場合は、自然の空間が侵されることが大きな懸念です。整備されたキャンプ場であれば、管理する人がいるのである程度保たれますが、そうでない自然の地域は、ゴミ問題、水源の汚染、野生動物の人馴れなど大きく影響を受けてしまいます。誰しも支援環境に害を及ぼすつもりはないはずですが、その知識が十分でない可能性もあります。重要なことを見落としているかもしれません。

「Leave No Trace」をご存知でしょうか。アウトドアでの活動時に心得ておきたい行動指針・環境倫理のプログラムです。自然の空間を保護しながら楽しむにはどう行動したらよいか、の7つの原則が記されています。

1.事前に準備と計画を。

準備が不十分だと、問題が発生する可能性が高くなります。目的地についての調査と適切なパッキングをします。
・訪れる地域に特別な規則や規制はないか調べる。
・突然の気候変動や緊急事態に備えておく。
・無駄な時間がないような日程で計画する。
・できるだけ少人数で。メンバーが多いときは小さなグループに編成を。
・食料品はできるだけゴミが出ないようにパッキングする。
・目印として木や石に色をつけたり旗を立てたりせず、地図とコンパスを使う。

2.留まるのは自然の影響が少ない場所で。

ピクニック・デイキャンプや夜間キャンプを設定するときは、元の地形に影響が少ない場所を探してください。
・登山道やキャンプ場、岩場、砂利、乾いた草地や雪原は影響が少ないです。
・湖や小川から少なくとも60メートル以内でのキャンプは避けること。
・手ごろなキャンプ地を作ろうとせず、良い場所を探すこと。
・人の手が入った場所では-登山道やキャンピングエリアを利用する。足元の悪い登山道でも、道を広げずに真ん中を通る。キャンプサイトは最小限に。
・自然の中では-キャンプ地や登山道を自分で作らない。土地がダメージを受けている場所は避ける。

3.ゴミは適切に処理する。

この原則は、ゴミや排泄物、使った水まですべてに適用されます。
・キャンプ地・休憩場所に自分が持ち込んだものは、全て持ち帰ること。出たゴミも、残った食べ物も、着いた時になかったものを置いて行ってはいけません。
・排泄物は、キャンプ地・水源・登山道から少なくとも60メートル離れたところに 穴を掘って埋めます。
・トイレットペーパーなど使ったものも、衛生的にパッキングして全て持ち帰ります。
・体や食器を洗うときは、生分解性石けんを使い、川や湖から60メートル離れた場所で洗い、使った水は散らして捨てます。